「なぜ、町中から田舎へ?」
はんべ工務店で滋賀に建てた木の家に暮らして10年。
実は以前も戸建住宅を購入して暮らしていたO様ですが、次第に家族の将来が見えなくなっていったそう。と同時に、自然豊かな場所で子どもを育て暮らしたいという思いが強くなり、もう一度新築で家を建てることを決心。そんなO様ご家族の、新築から10年経った現在の暮らしを伺いました。
毎日がアウトドア?!
裏庭に川がある暮らし
敷地のなかに自然の川が流れています。子供たちもこの川が大好きで、小さい頃からたくさん遊んできました。
家のなかにいても川の流れる音や小鳥の声が心地よく聞こえてきます。毎年春にはウグイスの鳴き声が聞こえてきて、だんだん上手になっていく様子を家族みんなで楽しんでいます。
近隣の物音、家事動線、
今思えば窮屈な暮らしでした
——以前のお住まいで、お困りだったことは?
以前も分譲住宅を購入して住んでいたんです。京都市内の住宅が密集した地域で、わずか10坪のいわゆる“狭小住宅”でした。
1階がガレージとお風呂とトイレ、2階がリビング、3階が寝室といったつくりだったのですが、上下移動がとにかく大変! トイレに行くたびに1階に降りて、1階で洗った洗濯物を3階まで干しに行って。お風呂に入るときには、3階にパジャマを取りに行って1階まで降りて、また3階の寝室まで上がって……。
隣りの家との隙間は数十センチほどしかなく、隣の家の物音や声も聞こえるし、こちらも常に物音を気にして暮らしていました。長男が生まれてからはいっそう声や音に気を使うことが増えて、とても窮屈な暮らしをしていたと思います。
「家族の将来が見えなかった。」
もう一度最初から、家づくりをはじめました
——一度買った家を手放してまで、新たに家を建てたのはなぜですか?
今思うと、休みのたびに家族で出かけていたように思います。公園やスーパー、児童館。家の中で遊べないからとにかくどこでもいいので出かけようと……。家のなかで過ごすことがすごく少なかった。きっと、家でくつろぐことができなかったんですね。
正直、あまり深く考えずに家を買ってしまったのもあるんです。だから、暮らしているうちに家族の将来の姿が全然イメージできなくなって。この先もし子供が2人3人と増えたとしたら、そもそも部屋が足りないし、庭もないし……。そう考えると、もう少し広くて、自然が多い場所で子供をのびのびと育てたいという考えになって、湖西地方での土地探しをスタートしました。
リビングを見渡せる、広いステージ階段
はんべ工務店のモデルハウスにあった、リビングからつながる階段を我が家でも作ってもらいました。長男が特にこのスペースを気に入っていて、小さい頃からいつもこの場所に座っています。
普通の階段よりも大きく幅を取ってあるので、小上がりやベンチのように腰掛けることもできるし、広い踊り場ではごろりと寝転がることもできます。
薪ストーブひとつで、真冬でも家じゅう快適生活
比良は冬は雪が多く寒さが厳しい場所なので、薪ストーブを取り入れることにしました。薪ストーブをつけていれば、雪の日でも裸足やTシャツ1枚で過ごすこともできます。暖房や石油ストーブとは違って、家全体がやわらかい暖かさで包まれる気がします。
モデルハウス「住実香の家」は
想像以上の家でした
——はんべ工務店以外も検討されましたか?
はんべ工務店のことはインターネットで知って資料請求をしました。他社のモデルハウスもいくつか訪れましたが、モデルハウスを訪れたときはもう衝撃的でした!ホームページや資料で見てイメージしていた通りというか、イメージ以上でしたね。
木の香りがして明るく開放的な印象で、家の中心にリビングがあって、リビングからつながる開放的な階段にも驚きました。
家族が自然とリビングに集まるような家が僕たちの希望だったことと、地元のことをよく知っている工務店さんだということもあって、はんべ工務店に依頼しようと思いました。
栗の一枚板を使ったカウンター。使い勝手のいい業務用キッチン
カウンターの一枚板は、社長と一緒に材木店に行って選びました。大きさや節、くぼみの雰囲気が気に入った、栗の一枚板です。
キッチンには、どこに何があるかが一目でわかる、料理や片付けがしやすい業務用を選びました。
社長の中村さんの人柄が、
僕たち家族にとっても合ったんです
——はんべ工務店に依頼した決め手は?
やっぱり社長の中村さんの印象ですね。
「この人は誠実な人だなぁ」と思ったんです。
予算のこともそうですが、こちらの思いをしっかり汲み取ってプランに盛り込んでもらったり、できることとできないことをハッキリと話してくださったり。無駄なことは一切勧めないところも、はっきりしていてとても信頼できる人だと思いました。
木の雰囲気が感じられ、
リビングが中心となった家を希望しました
——家づくりを行う前は、どんなご要望がありましたか?
玄関から一度も家族と顔を合わさず部屋に行ってしまうようなつくりではなく、家族みんながリビングを行き来してそれぞれの部屋に行くような、リビングが中心の家にしたいと思っていました。
はんべ工務店のモデルハウスには、生活感のない一般的なモデルハウスとは違い、ちゃんとした“生活”がそこにありました。社長のお子さんたちの年齢がうちよりも少し大きかったこともあって、家族の将来の姿をイメージしやすかったですね。
リビングが中心で、どこにいても家族の気配が感じられて、大人が趣味を楽しめるスペースもちゃんと確保されていて、私たちがイメージしていた生活にとても近いものがありました。
最初に出してもらったラフプランから大きな変更もなく、ほぼそのまま家づくりをスタートしてもらいました。
社長から「外壁を自分たちで塗りませんか?」
と提案されました
——家づくりの思い出を聞かせてください
この家は、箱みたいなとてもシンプルな家なんです。10年前は子どもたちも小さく、この先家族が増えるかどうかまだ分からなかったので、将来的に部屋を仕切ったりして間取りを変えやすいつくりにしてもらいました。
あと、外壁を自分たちで塗らせてもらったんですよ。社長さんが「外壁を自分たちで塗ってみませんか?」と声をかけてくださって。なかなかこうした経験は普通ではできないですし、毎週子どもを連れて一緒に塗ったりして自分たちで家をつくるという楽しみも、はんべ工務店じゃないとできなかったことだと思います。
大工さんが現場を見ながら造作家具を提案してくれました
社長と大工さんが現場で相談しながら、ときには僕たち家族の意見もその場で聞いて、使いやすい位置に作りつけの家具を提案してくれることもありました。
僕たちのことを考えて、いい家をつくろうとしてくれているのがとても伝わってきましたね。
壁材にも、自然素材を採用
薪ストーブの後ろには、熱に強い耐熱レンガを採用しました。木の家の雰囲気に合っていて、子供たちの作品など他のインテリアとも馴染んでいます。
壁には珪藻土の壁材を選びました。雨の日でもジメジメせず部屋の中の空気が心地よいです。
昔の思い出が自然と馴染む
アンティークなものが好きな妻のセンスで、実家にあった古い時計や小物ダンスなどもインテリアとして飾っています。時代を経た思い出の品も、この家にはとっても馴染むんです。
金魚の絵柄がお気に入り。信楽焼きの手洗い鉢
金魚の柄がかわいいトイレの手洗い鉢は、家族で信楽まで行って買ってきた信楽焼の器です。自分たちが選んだものだから、一層愛着がわきますよね。床はリビングと同じ杉板を使っています。
この家の好きな場所を教えてください
ご主人:僕は和室ですね。ひとりで使うのにちょうどいい大きさで、和の空間がすごく落ち着けるんですよ。瞑想……じゃないですけど1人で考え事をしたりくつろいだり、作業に集中したりするのに最適な場所です。
奥様: 私はウッドデッキです。お天気のいい日はバーベキューをしたり、子どもが小さいときはここでプールを出して遊ぶこともよくありました。リビングの大きなテラス窓からウッドデッキとつながるように庭まで見えて、中と外がつがっているようでとても気に入っています。
息子さん:階段です。ちょっと本を読んだり、ゴロゴロしたりできるから。階段に本棚を作ってよかった。最初はなかったけれど、あとから階段で本を読むために電気をつけてもらいました。
娘さん:私は玄関。玄関に段差があって、靴が脱ぎやすいし家に入りやすいです。
新築から10年。
家電の方が早く壊れます(笑)
——住み始めて10年。新築の頃と比べて、今はどうですか?
なんにも変わってないですね。壁紙が汚れたりすることはありますが、壁が剥がれたり、修理しないといけないようなことはほとんどない。家電の方が早く壊れるなぁ(笑)
一番驚いているのがウッドデッキで、10年間雨や雪にさらされてきたはずなのに全然傷んでないです。一般的な木のウッドデッキはこまめに手入れをしないとすぐにボロボロになりますが、うちは新築のまま手入れも何にもしていないけれど色あせくらいで劣化していないです。家を建てるときに、「少し高くなるけれど、丈夫なウリンの木を使った方がいいですよ」と言っていただいたのでそうしたのですが、これは本当に価値のある選択でした。
玄関がすっきり片付く、大容量のシュークロークと土間収納
家族全員の靴を入れてもまだ余裕がある大容量のシュークロークが玄関にあり、その横には、庭仕事の道具や雪かき道具、煙突掃除の道具など、大きな荷物も余裕で収納できる土間収納があります。階段下のスペースを利用しているので天井が低いですが、その分床を下げているので、屈まずに中に入ることができます。
モノが増えても全然平気大容量ロフトが活躍
三角屋根のスペースを、ロフト収納として使っています。家族の将来を考えて、余裕のある収納を作ってくださったのが嬉しいです。
以前の暮らしでは収納スペースが少なくものの置き場に苦労することもありましたが、今は十分なスペースがあって余っているくらいです(笑)
まるで温泉旅館のよう。
畳3帖の和の空間
ロフト収納の真下には、畳3帖分の和室。天井は一部が、すのこ天井になっているので、和室の窓だけでなくロフト収納にある窓からも光をとりいれることができます。吹き抜けにつながる小さな障子を開けると、リビングにいる家族の気配を感じることができます。
ここからの眺めが、はんべ工務店イチオシの景色
階段を登りきると、正面に小さな細長い室内の窓があり、そこから外の景色が見えるようになっています。庭へ続く大きな窓がある1階からだけでなく、2階からでも自然を感じることができるようにと、社長が作ってくださった部分です。
太陽の方向に合わせて、自由自在に干せる布団干しバー
ベランダのない2階の窓辺には、布団干しバーを。布団以外にも、キャンプ用のテントやタープ、寝袋を広げて干せるので重宝しています。東側と南側の窓に付けているので、太陽の位置に合せて干すことができます。
変わらないことが素晴らしい。
住めば住むほど良さを実感できる、120点の家
——この家に点数をつけるとしたら?
点数をつけるなら120点ですね。期待した以上の家です! 住めば住むほど、この家の良さを実感できます。家のなかを自然の風が流れるように計算されているので夏はとても涼しいですし、冬場は寒さが厳しく雪も多い場所ですが家のなかが本当に暖かい。薪ストーブをつけていれば、冬でも半袖一枚で過ごす日もあります。
吹き抜けと繋がった2階の小窓をあければ、寝室まで家じゅうが暖かくなります。特に子供部屋は暖かい空気が流れやすいのか、子どもたちが「暑い暑い!」と言うこともあるくらいです。10年暮らして、特に大きな劣化もなく暮らしは新築の頃と何も変わっていません。「変わらない」ということが、本当に素晴らしいですね。
中村さんに相談すれば大丈夫!
安心して家づくりを任せられます
——もしお友達にはんべ工務店をオススメするなら、どんな風に説明しますか?
社長の中村さんは、素人でもわかる言葉で丁寧に、家づくりに関するあらゆることをこちらが納得がいくまで説明してくれます。嘘をつかないというか、僕たち家族のことをよく理解した上で必要かどうか、できることとできないことをきちんと伝えてくれる人です。あとはフィーリングさえ合えば、間違いなく“とんでもない楽しい家ができる”と伝えますね。そのいい例が、我が家です(笑)
写真:稲場啓太
聞き手:コマツマヨ