自然素材の家で使う素材の種類|床材・壁材など

2022年1月17日

はんべ工務店の木の家づくり

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自然素材の種類・特徴をご紹介

はんべ工務店で注文住宅・リノベ-ションを手がける際によく使っている自然素材(無垢材珪藻土漆喰タナクリームシラス壁ホタテ壁和紙壁紙月桃紙ケナフコルクタイル竹フローリング自然塗料自然由来のワックス)の特徴をまとめてご紹介します。自然素材の家をこれから建てたいとお考えの方のご参考になればと思います。

無垢材

K様邸無垢の杉板を使ったLD

建築実例K様邸:リビングの床・腰壁に杉の無垢材をふんだんに使用

無垢材とは、一本の原木から製材された自然のままの材のことを言います。反対に、集成材や新建材のフローリング・合板等は木材を接着剤で張り合わせてつくった木質材料です。

無垢材は呼吸する材料

当工務店では床や天井などの仕上げ材に、また家の構造材である柱や梁などにも集成材ではなく、無垢材を使用しています。無垢材の特徴のひとつである反り、縮み、割れをある程度防ぐため人工乾燥材を使っています。

反対にそれを解消したものが人工的に作られた集成材やフローリング等の新建材なのですが、接着材に含まれる“揮発性化学物質”の問題や、年月が経過するにつれ接着部分から剥離してくる例も見受けられます。新築で完成した時が一番きれいでだんだんと朽ちていく材料でもあります。傷がつけば単なる“傷”になってしまいます。

無垢材は、歳を経るごとに味わいが増し、本物ならではの深みがでてくる材料です。そんな住まいだからこそ、楽しく、愛着が湧いてくるのではないでしょうか。

当工務店では、主に国産の杉材を使用しています

家を建てるには、日本で育った国産材を使う方が日本の気候風土と調和します。

国産材の中でも杉材は、軽くて柔らかいので足触りが良く、温かみがある材料です。特に夏場は素足で快適に過ごして頂けますし、冬場もフローリングと比較すると“ヒヤッ”と感じられることが格段に少なく断熱性にも優れています。お年寄りにも足腰の負担が少なくおすすめです。

実際に住まわれているお施主様も、足触りの良さや、ぬくもりを実感されていらっしゃいます。

山では初期に植林された杉は今では50年生ほどになり、立派な柱として使えるまで成長しています。このため杉材が安定して供給できるようになり価格も下がり安定しています。輸入木材と比較してもほとんど変わりません。

知っておきたい

日本の森林も守りながらの家づくり

日本の森林を守りながら、木の家を建てています。

日本の森林について

日本の森林は、自然の森と人工林とに分けられます。自然の森は人の手を入れることなく、手つかずのまま残すべきですが、人工林は人間が資源として利用するために植林等をし、作ったものです。

現在、日本の人工林では、下狩り、枝打ち、間伐、植林といったものも含め、管理されずに放置されているところが多く存在しています。こうした人工林は、働きのひとつであるCO2の吸収力が非常に低いばかりか、地表に太陽の光が届かず、真っ暗な密林となって思うように木が成長していきません。それだけでなく、山崩れや洪水などの災害を発生させてしまいます。国産材を利用して、家づくりを進めることが、このような日本の森林や自然を守っていくことにつながります。

当工務店では、このような観点も大切しながら、家づくりをしていきたいと考えています。

外材について

多くのハウスメーカーを始め、住宅建材として一番多く使われているホワイトウッド(総称・スプルースなど)は、外材のひとつですが、高温多湿の日本と違う環境で育ったため、蟻や腐朽菌に弱い木といわれています。また、外国の木材を輸入する時は、運搬等に石油等の大きなエネルギーが必要となります。国産材を使うことで、そのようなエネルギーも少なくてすみ、資源の無駄使いも防げます。

また、国産材を有効に活用することにより外国の木材の過度な消費を抑えることにも繋がります。特に発展途上国から木材を輸入した場合、森林を伐採後に新たに苗木を植えるといった計画的な伐採ではなく、植林コスト、育林コストをかけず森林をそのまま放置する場合が多くあるからです。

珪藻土

壁に珪藻土を使った事例

建築実例O様邸:リビング・吹き抜けの壁に珪藻土を使用

太古のプランクトンの死骸が堆積し化石化したもの。粒子表面の無数の小さな孔により、吸放湿性・脱臭・耐火性が高いと言われている自然素材の左官材料です。

珪藻土の特徴

調湿性

室内の湿度が高くなると水分を吸収し、乾燥状態になると逆に水分を放出するので、急激な湿度変化を抑制し、快適な湿度を保ちます。そのため壁面や窓ガラスに不快な結露が発生しにくくなります。
結露を防ぐことにより、カビ・ダニの抑制にも効果があります。
美容や健康を害する過乾燥も防いでくれます。

断熱性

珪藻土は熱伝導率が低いので断熱機能が高いです。
そのため夏は涼しく、冬は暖かい快適な空間をつくることができます。
結果、冷暖房の消費エネルギーも大幅に削減でき、電気代や灯油代の節約にもつながります。

脱臭性

珪藻土の持つ微細孔は、アンモニアなどの悪臭物質・有害物質を吸着します。 タバコやペットのイヤなニオイや、空気中に放散される揮発性有害物質も吸着、脱臭してくれるので室内空間をクリーンに保つことができます。

漆喰

漆喰塗り陰影

建築実例K様邸:壁に漆喰を使用

漆喰とは消石灰を主成分とした塗り壁の材料です。消石灰は水酸化カルシウムのことで、二酸化炭素を吸収しながら硬化(炭酸化)する気硬性の素材であるため、施工後、長い年月をかけて硬化していく素材。

漆喰の特徴

漆喰は不燃性で、調湿・消臭効果のある素材です。また、強アルカリ性のためカビにくいという性質もあります。

タナクリーム

伝統的な漆喰建材を簡単に施工出来るように開発された製品です。
石灰岩を焼いたものが生石灰。これを水と反応させることでできるクリーム状のものが生石灰クリームです。

タナクリームの特徴

このクリームは、日本の伝統的な白い壁としてあげられる漆喰同様、環境に悪影響を及ぼすこともなく、有害化学物質を発生させることもありません。 美観に富むとともに、保温性・調湿性・長期的な堅牢性といった長所を兼ね備えた材料です。

シラス壁

シラス壁を使用したリビングの事例

建築実例Y様邸:リビングにシラス壁を使用

鹿児島湾北部を火口とする姶良カルデラが大噴火を起こし発生した火砕流が堆積したものをシラスといいます。シラスは多孔質な構造であり、また主成分が除湿剤の主原料でもある珪酸ですので調湿作用に優れています。主に左官材料として使用します。

シラス壁の特徴

調湿機能に優れているので、室内を快適な湿度に保つことができます。
また、断熱機能も高いため、年間を通じて冷暖房に要するエネルギーも削減が可能です。
素材が多孔質のため消臭効果も高いと言われています。

ホタテ壁

ホタテ壁を使用した事例

建築実例K様邸:リビングにホタテ壁を使用

低温で長時間焼成されたホタテの貝殻を主成分にした100%天然素材の壁材で主に左官材料として使用します。
ホタテの貝殻は、循環型リサイクル商品で解体時も土に戻すことができます。

ホタテ壁の特徴

・調湿性が高く、結露の発生を防ぎます。
・ホルムアルデヒド、化学物質を吸着します。
・消臭効果・カビの発生を防ぐ。
・断熱効果がある。

和紙壁紙

和紙壁紙を使用した事例

建築実例B様邸:和室に和紙壁紙を使用

和紙は植物の勒皮繊維(表皮のすぐ内側にある柔らかい内皮)を主原料とします。
昔からの代表的なものは楮(コウゾ)、三椏(ミツマタ)、雁皮(ガンビ)。 最近ではケナフも使用されています。

和紙壁紙の特徴

調光

無作為に並んだ繊維が光を乱反射させるので照明の灯りや日光もとても柔らかく感じます。

保温

新聞紙の例を挙げるまでもなく、本来紙が持つ性質として保温効果があります。しかも、和紙の場合は洋紙より繊維の隙間が大きいため、保温効果も抜群です。

吸音

光と同様、音も分散・乱反射しますので、耳障りが柔らかくなるだけでなく、部屋から洩れる音も軽減できます。

月桃紙

食器棚モデルハウス

建築実例モデルハウス:キッチン壁に月桃紙を使用

月桃は沖縄に生育する多年草で、収穫後約1年でもとの大きさに成長するので、大量に収穫が可能な材料。 そのため、月桃紙は地球環境に優しい紙といわれています。

月桃紙の特徴

防カビ、防虫性

月桃紙の主原料である月桃には防カビ、防虫成分が含まれています。素材自体に調湿機能があるため、環境的にかび発生を抑制します。

デザイン性

月桃の茎の繊維の浮き出しによる特徴ある柄、そして、月桃の持つアクを染料として活かす事で、ナチュラルな色調と素材感を生みました。

その他

防火性、耐久性、調湿、通気性も持っています。

ケナフ

アオイ科のアフリカや東南アジアに自生する一年草「ケナフ」のパルプ(セルロース繊維)で作る壁紙です。草でありながら、木のように立派な繊維が採れ、成長も早いことから注目を浴びるようになりました。原料が森林伐採を必要としない非木材パルプ。 ケナフウォールの表面印刷には水性インキが使用されているため、廃棄の際に燃やしても有害ガスを発生せず、埋めれば土に戻るため、エコロジー壁紙として注目される。

ケナフの特徴

ケナフウォールは防カビ加工がされており菌の増殖を抑制します。撥水加工が施されているので汚れにも強い。不燃壁紙。

コルクタイル

コルクタイルの事例

建築実例モデルハウス:キッチン床にコルクタイルを使用

コルクは、地中海沿岸に生育している「コルク樫」という木から採取されます。普通の木材との大きな違いは、「樹皮」を使うこと。大体樹齢20年を過ぎたころから、表面を剥がして、その皮を乾燥・加工して使います。
また、原木を伐採せずに済むので、その後再生した樹皮から、再びコルクを採ることができます。

コルクタイルの特徴

コルクの持つ独特のやわらかさは、微細な気泡による弾力性によるものでこれによって衝撃をやさしく和らげてくれます。保温性もよく、素足でもヒヤッとしません。
 また、それぞれの細胞も緻密な構造で組み合っており、水や油を通しにくく、燃えにくいなど、自然素材でありながら、無機質・合成化学製品のようなタフさを持ち合わせています。

竹フローリング

トイレ床には竹フローリング

建築実例U様邸:トイレ床に竹フローリングを使用

木は生育するのに何十年もかかりますが、竹は成長が早くて3年もすれば製品に加工することができますので環境にやさしい天然資源です。

竹フローリングの特徴

・足触りがよく、足への負担を適度に和らげてくれます。
・耐久性や強度が高く、摩耗性に富んでいますので傷がつきにくい。
・消臭・防カビ・保湿性にも優れている。
・無垢材の中でも非常に寸法安定性が良い。

自然塗料

アウロ

無垢の床板にワックスとしてアウロを使用

自然塗料は、有害な化学物質を含まず、100%天然原料から作られた塗料です。

現在、国内で販売されている塗料の多くは、ポリウレタンや、アクリル、メラミン、エポキシといった合成樹脂と、トルエンやキシレンなどの有害な有機溶剤とでできています。それらの溶剤は、塗布後も揮発し続けます。 このVOC(揮発性有機化合物)は、発ガン性や神経毒性、アレルギー感作性などの慢性的な毒性が数多く報告されています。 一度に大量に吸ったり微量でも長期間に渡って吸い続けたりすると、さまざまな障害を引き起こすことがあります。

自然塗料がドイツをはじめとするヨーロッパ各国やアメリカで作られているのは、できるかぎり石油に依存しないで天然の循環しているものから塗料を作ることが、環境を、ひいては人も他の生物をも守ることにつながると考えられているからです。

しかし、現実には自然塗料と呼ばれているものであっても、一部の製品には化学物質を含んでいるものもあります。

また、化学物質は含んでいなくても、人によってはアレルギー反応を起こす物質が入っている場合もあります。自然塗料という言葉には、明確な定義はありません。

ドイツなど自然塗料の先進国では、厳格な基準があり、それにしたがった製品が自然塗料として販売されています。

自然塗料メーカー

アウロ

自然塗料の代名詞とも言われている、ドイツ・アウロ社の製品。主原料の植物は、契約農家で有機栽培したもののみが使用されています。
天然床ワックスは、新築完成時にプレゼントとしてお渡ししたり、はんべ工務店のモデルハウスで床掃除に使用したりしています。

リボス

ドイツ最大手の自然塗料メーカーであるリボス社。リボスの自然塗料は、天然植物油・天然蜂蜜ワックスをベースに製造されており、最も安全性の高い塗料として認められています。
当工務店では、建物内部で木部のオイルフィニッシュ仕上げ(クリア)に使用しております。

自然由来のワックス

床のお手入れ用の自然由来ワックス。無垢の木の床をワックスで拭くと、汚れが落ちやすく、木材の自然なツヤ感がでます。お引渡し後や床拭き掃除の際にご自身でお使いいただける材料です。

米ぬかワックス

蜜蝋(みつろう)ワックス



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